技術

遠心鋳造の応用

A. 遠心鋳造応用の原理

遠心鋳造の方法は、金属液を回転する鋳造金型内に流し込み、遠心力の作用で、金属液を鋳造金型の内部に緊密に貼り付けるというものです。鋳造金型の回転と共に、金属液が徐々に凝固し、管状の鋳造物になります。遠心鋳造で用いる鋳造金型の大多数が鋼、鉄または石墨から作られています。主に管状または筒状の鋳造物の製造に用いられます。特に長方形の鋳造管を遠心鋳造の方法で製造すると、大きい鋳型芯がなくとも、厚みの均一な円管鋳造物を作り出すことができます。

遠心鋳造機の2つのタイヤの回転により、遠心鋳造金型も回転し、鋳造金型が回転すると金属液が入ります。この金属液が遠心力の作用で鋳造金型の回転軌跡の上に入り、鋳造金型の表面に分布します。金属液が鋳造金型に散布された後、ただちに凝固し、引き続き注入すると凝固層が厚くなり、必要な鋳造物の厚みとなります。

B. 遠心鋳造の分類

遠心鋳造の方法は一般に以下の3大分類に分かれます。1.真遠心鋳造法、2.半遠心鋳造法、遠心圧力鋳造法。

1. 真遠心鋳造法は、鋳型の芯も、ヘッドも横の湯道も不要です。このため、鉄管、鋼管、円筒、スリーブなど管状・筒状の鋳造物に適しています。

2. 半遠心鋳造法は、注入時、鋳造物の対称軸が回転軸となり、中央の下湯道から金属液を注入します。遠心力の作用により金属液が中央部分から外に押し出され、鋳造金型を充満します。半遠心鋳造法は、車輪といった対称形状の鋳造物に用いられます。

3. 遠心圧力鋳造は、中央の下湯道から放射状の横湯道に分かれ、以下湯道が回転軸で、且つ注入の金属液が下湯道に注入された後、遠心力の作用により、横湯道を通って金型の穴を満たします。遠心圧力鋳造法は半遠心鋳造法に類似しており、回転軸の選定が異なるだけです。回転は鋳造物の対称軸ではないため、遠心圧力鋳造法は各種形状が複雑な鋳造物により適しています。

C. 遠心鋳造法の鋳造物の特徴

遠心鋳造法は鋳造条件に優れているため、緊密性が高く、組織、粒子が細かく、成分分布が均一な鋳造物を得ることができます。且つこれらの優れた点が得られる最も重要な要素は、金属鋳造金型の急速冷却効果及びその鋳造注入温度が一般の鋳造方法より低くても可能で、理想の金属流動状態が得られることです。金属金型の真遠心鋳造法を採用することにより、最も顕著な細分化効果を得ることができ、且つ遠心加圧鋳造法で得られる鋳造物と一般の鋳造法では差はそれほど大きくありません。しかし、遠心加圧鋳造法は、鋳造物の内部のスラグ、気孔など欠陥を抑えることができます。遠心鋳造法の鋳造物が最も容易に産出する欠陥は熱亀裂で、特に高速回転時に容易に発生します。熱亀裂

は鋳造物が凝固の過程において、固体と液体金属界面の凝固収縮作用により完全に結合されないために起こる亀裂です。このため、鋳造物が収縮し、更に鋳造金型の膨張により産出される圧力が鋳造物の固相線附近温度の強度より大きい時、軸方向の熱亀裂が発生します。

早すぎる回転速度も熱亀裂の主要要因です。その他、鋳造物外層の急速冷却は、熱亀裂の発生を効果的に下げ、比較的注入温度が低く緩やかな注入速度で到達できます。緩やかな注入速度により、より大きい温度勾配が得られ、金属液圧の凝固層への不良も下げることができます。温度勾配が小さいほど、鋳造物の各部位が凝固中に脆弱状態になる機会も増え、このため、熱亀裂の機会も増加します。

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